FAQ

1. マイクロクレデンシャルの基本概念

マイクロクレデンシャルとは何か、既存の資格・学位・デジタルバッジとの違い

マイクロクレデンシャルとは何ですか

マイクロクレデンシャルは、特定の知識・スキル・学習成果を、比較的小さな単位で可視化し証明する仕組みです。
従来の学位が包括的・長期的な学修成果を示すものであるのに対し、マイクロクレデンシャルは、より柔軟で機動的な学びの成果を示すことができます。リスキリングやリカレント教育、生涯学習の推進において重要な役割を果たすことが期待されています。

マイクロクレデンシャルは、既存の資格や免状と単純に優劣を比較するものではありません。
むしろ、発行主体の信頼性に加え、何を学び、どのような力が身についたのかを、より細かく示すことができることにマイクロクレデンシャルの特徴があります。
今後は、採用・配置・能力開発・昇進などとの接続が進むことで、その価値がより明確になっていくことが期待されます。

いいえ、異なります。マイクロクレデンシャルは、学修成果をどのような単位で、どの水準で、どの主体が保証し、社会でどう活用するかを整理する枠組みです。
デジタルバッジ等は、その証明を記録・提示するための情報技術の一つです。

新たな国家資格制度を設けるものではありません。既存の教育や研修の成果を、学習者本位で整理し、社会で活用しやすくするための共通的な枠組みについて検討するものです。

2. 日本マイクロクレデンシャル機構の役割

機構が何を担い、どこまで関与するのか
日本マイクロクレデンシャル機構は、どのような役割を担うのですか

日本マイクロクレデンシャル機構は、国内におけるマイクロクレデンシャルの信頼性・互換性・社会的活用を高めるための基盤づくりを担います。
具体的には、仕様標準の策定と普及、外部認証制度の構築、学習成果の可視化と流通促進、政策提言や国際連携の推進などを進めていきます。大学や企業、関係団体と連携しながら、社会に通用する仕組みとして整備していくことを目指しています。

機構が個々の学習者の成果を直接判定するというよりも、マイクロクレデンシャルが共通の基準や考え方に沿って設計・運用されているかを確認することが中心になります。
大学については既存の質保証制度との整合を図り、民間教育機関や各種団体については、必要に応じて外部認証の仕組みを整備していくことが想定されています。

はい、含まれます。
ただし、日本マイクロクレデンシャル機構自身がオンライン教育プラットフォームを運営したり、デジタルバッジを直接発行したりするわけではありません。私たちは、教育内容や学習成果の標準化と、それをデジタル証明とどう接続するかという設計・連携の枠組みを担います。実際の発行や技術運用は、各教育機関や企業、関連する発行事業者などと連携して進められることが想定されています。

3. 質保証・認証

大学や企業を含む発行主体の質保証、認証の考え方
大学におけるマイクロクレデンシャルの質保証は、どのように行われるのですか

大学においては、すでに内部質保証や認証評価などの制度が整備されています。そのため、マイクロクレデンシャルについても、まずはそうした既存の質保証の枠組みを前提に考えます。
そのうえで、大学間・機関間で発行されるマイクロクレデンシャルを、一定の共通基準のもとで比較可能・接続可能にすることが重要になります。日本マイクロクレデンシャル機構は、そのための標準や整合性確認の仕組みづくりを支援していきます。

フレームワークについては、すでに第1版が示されており、これまでの共同ワーキング等を通じて一定の標準化は進められてきました。
一方で、実際の運用にあたっては、学習成果の記述方法、評価方法、スキル標準との対応づけ、技術仕様の更新、外部認証制度の整備など、継続的な改善と具体化が必要です。
現在は、実践と検討を重ねながら、より使いやすい仕組みに発展させていく段階にあります。

マイクロクレデンシャルでは、発行主体にかかわらず、学修成果の定義、評価方法、質保証の在り方を明確にすることが重要とされています。
高等教育機関では、内部質保証に加えて、外部機関による機関認証やプログラム認証が行われています。
企業の教育プログラムをマイクロクレデンシャルとする場合は特に質保証が重要になります。米国の質保証機関ABETでは企業のマイクロクレデンシャルの認証評価を開始しています。日本マイクロクレデンシャル機構でも同様の認証評価を行う計画です。

4. 社会的活用・労働市場との接続

企業・産業界・社会において、どのように理解され、活用されるか
企業や社会は、発行されたマイクロクレデンシャルの信頼性をどのように判断できるのでしょうか

重要なのは、発行機関や学習成果の内容を、第三者が確認しやすい形で示すことです。
日本マイクロクレデンシャル機構では、発行主体の信頼性や、どのような知識・スキル・能力を証明するものなのかをわかりやすく参照できるよう、レジストリや可視化の仕組みの整備を重視しています。こうした基盤によって、企業や社会が内容を理解しやすくなり、活用のしやすさも高まることが期待されます。

社会での活用を進めるためには、教育界の中だけで議論を完結させず、企業や産業界との対話を継続していくことが重要だと考えています。
どのような学びが、どのような能力や役割につながるのかをわかりやすく示し、実際の人材育成や採用、配置、スキル評価の場面で活用できるようにしていくことが求められます。
日本マイクロクレデンシャル機構としても、産学連携や普及啓発を重要な役割の一つと位置づけています。

まず、社会や産業界がどのような人材を必要としているのかを明確にすることが重要です。
そのうえで、必要な知識・スキル・コンピテンシーを整理し、それに対応する学習プログラムやマイクロクレデンシャルを設計していく必要があります。
教育機関だけでなく、企業、業界団体、専門機関などと連携しながらマイクロクレデンシャルを形作っていくことが重要だと考えています。

5. 学習者にとっての意義

学習者の多様な学びやキャリア形成にどう役立つか

マイクロクレデンシャルは、多様な学習者の学びを支える仕組みになりますか

はい。マイクロクレデンシャルの大きな特長は、学びを比較的小さな単位で積み上げていけることです。

そのため、仕事や子育てと学習を両立したい方、まずは小さく学び始めたい方、従来の一括的な学位取得とは異なる形で学習成果を示したい方にとって、有効な仕組みになり得ます。学位取得に至る前段階の学びや、多様な学習履歴を可視化するうえでも意義があります。

今後は、既存の高等教育のように比較的明確な学習経路だけでなく、スキルベースで順序や組み合わせが多様な学びについても、次にどの学びへ進むとよいかを示せる仕組みが求められています。

発足式での議論では、特にスキルベースの学習について、AIや他の職業団体等との連携も視野に入れながら、学習成果のマッピングを進め、次の学習ステップをデータベース的に示せるような仕組みを検討していく方向性が示されました。

6. スキル整理・レジストリ・可視化基盤

学習成果やスキルをどう整理し、検索・参照可能な形にしていくか
スキルの整理やレジストリの整備は、どのように進められる予定ですか

スキルや学習成果の整理については、あらかじめ厳密な分類体系を定める方法と、多様なデータを蓄積しながら整理・活用していく方法の両面から検討が進められています。
特に、教育機関が示す学習成果と、企業や産業界が求めるスキルとをどう結びつけるかが大きな課題です。
今後は、資格枠組みやスキル標準との対応づけ、学習履歴の蓄積、検索・参照しやすい基盤整備などを通じて、体系的な可視化が進められていく予定です。

7. 既存制度との関係

国内制度や既存の教育制度との整合性

文部科学省・経済産業省・厚生労働省などの既存制度とは、どのような関係になりますか

日本マイクロクレデンシャル機構の取り組みは、既存制度と対立する新たな制度を作ることを目的とするものではありません。
むしろ、大学の単位制度や履修証明制度、学習歴のデジタル化、国際通用性の確保など、関係省庁の取り組みと整合を図りながら進めていくことが重要と考えています。
制度面・技術面・国際連携の面で、官民学の対話を重ねながら発展させていくことが想定されています。

履修証明制度やBPは、社会人の学び直しを支える重要な制度であり、その意義は変わりません。
一方で、その学修成果が、採用や処遇改善の場面で十分に活用されていないという課題もあります。
マイクロクレデンシャルは、既存制度の学修成果を、社会が理解・評価しやすい形で整理し、活用するための考え方です。また、国内だけでなく国際的にも理解・評価しやすくなります。

8. 国際通用性・国際連携

国際的な整合性や越境的な活用可能性
国際的に通用するというが、日本独自で良いのではないでしょうか

人材の国際的な移動や、越境した学修が進む中で、学修成果を国際的に説明できることは重要です。
マイクロクレデンシャルは、UNESCO等で国際的に共通理解が進められている枠組みであり、我が国の教育成果を国際的に正しく位置づけるためにも検討する意義があると考えています。

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日本マイクロクレデンシャル機構とは

マイクロクレデンシャル(学位より小さな区分ごとに学習し、その成果を認証する制度)に関する国内外の動向を踏まえ、日本国内におけるその信頼性・透明性・有用性を高めることを目的に2025年10月23日に設立されました。

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